HTML5技術動向調査報告書2011[次世代ウェブを創る標準技術の全容とベンダーの取り組み]

58,000円

執筆者: 

矢倉 眞隆、古籏 一浩、小松 健作

サイズ・判型: 

A4判

ページ数: 

268P

発売日: 

2010/11/02

 

Google I/O 2009で今後の注目技術として取り上げられたことや、スティーブ・ジョブズが、アップルのiPhoneやiPadがFlashに対応しない理由として、「今後HTML5がウェブのスタンダードになるため」と発言したこともあり、HTML5は、ウェブ開発者やウェブビジネスにかかわる人に広く認知されるようになっている。HTML5は、現在も策定中であり、最終的な完成は10年以上先と言われるが、一部の機能は最新のウェブブラウザーで既に利用可能な段階にあり、先進志向のウェブアプリケーションでは採用され始めていることも、大きく注目を集める理由の1つであろう。日本でも2009年の半ばからHTML5に関する開発者コミュニティーやHTML5を取り上げる技術書が登場しており、世界的にHTML5を中心としたウェブに向かっていると言える。

しかし、HTML5は、関連仕様を含めてW3CをはじめとするさまざまなWG(ワーキンググループ)で策定が進められていることや、アップルやモジラ、マイクロソフトなどのブラウザーベンダーが独自に実装を進めていることにより、策定の現状と、今後の見通しを把握することが難しくなっている。

そこで、本調査報告書では、HTML5が指す複数の技術とその成立背景、それぞれの組織で進められているHTML5の仕様策定状況をはじめ、HTML5で新たに加わった機能とAPI、HTML5のサポートを行うブラウザーベンダーの実装状況や今後の動向などに関して、情報の集積と整理を行った。また、HTML5と比較されることの多いFlashとの関係や、モバイルウェブにおけるHTML5の動きを踏まえた関連仕様の標準化の展望も解説している。

各章の具体的な内容は下記のとおり。

■HTML5の仕様策定の現状と展望、ブラウザーベンダーの実装状況と取り組み、Flashとの関係などを解説
第1章では、HTML5の目的と仕様策定において注目すべき点について、第8章では、HTML5とCSSなどの関連仕様の策定状況と今後の展望について解説する。また、第4章では、FlashとHTML5との関係性を、第6章では、アップル、グーグル、モジラ、オペラ、マイクロソフトというブラウザーベンダーが独自に進めているHTML5への対応の状況を解説する。

■HTML5で新たに追加された主要APIをサンプルコードと表示画面を用いて解説
第3章では、HTML5で新たに追加された主なAPIであるcanvas、Video&Audio、File API、Geolocation、WebSocket、XML HTTP Request level2、ストレージ/データベース、オフライン/キャッシュについて、サンプルコードと実際の表示画面を用いながら解説を行う。サンプルコードは、CD-ROM内にもデータとして格納しており、すぐに使うことが可能。

■canvas、Videoの各ブラウザー対応一覧表を掲載
canvas、Videoについて、Firefox 3.6、Firefox 4 β2、Opera 10.6、Safari 4,5、Chrome 5、Mobile Safari、Android 1.6~2.1、IE9プラットフォームプレビュー版における対応一覧表を収録している。

はじめに 

第1章 ウェブ技術の進化とHTML5
1.1 HTML5の定義
1.1.1 HTML5と「HTML5」
1.2 HTML5の目的
1.2.1 静的なウェブページから動的なウェブアプリケーションへ
1.3 HTML5の歴史
1.3.1 HTMLの標準化
1.3.2 ブラウザーとデファクト標準
1.3.3 XHTMLの策定とXML中心のウェブへ
1.3.4 「ワークショップ」とWHATWGの設立
1.3.5 Web Forms 2.0、Web Applications 1.0とHTML5
1.3.6 HTML改訂とHTML5の注目

第2章 HTML5の拡張機能
2.1 HTML5の構文とDOM
2.1.1 構文からDOMに
2.2 言語の拡張
2.2.1 DOCTYPE
2.2.2 省略表記
2.2.3 構造化要素の追加
2.2.4 セクション関連要素とアウトライン
2.3 フォームの拡張
2.3.1 新しいフォームコントロール
2.3.2 フォームの検証や値の制限

第3章 HTML5で新たに追加されたAPI
3.1 canvas
3.1.1 canvasの機能
3.1.2 canvas要素の記述方法
3.1.3 canvasへの描画
3.1.4 直線とベジエ曲線を使った描画
3.1.5 文字の描画
3.1.6 画像の描画と変形
3.1.7 画像をピクセル単位で処理する
3.1.8 canvasエミュレータの利用
3.2 File API
3.2.1 File API
3.2.2 File APIの機能
3.2.3 ファイル情報の表示
3.2.4 テキストファイルの読み込み
3.2.5 バイナリファイルの扱い
3.2.6 【TIPS】File APIが利用できるか調べる
3.3 Video&Audio
3.3.1 Video & Audio API
3.3.2 Video & Audio
3.3.3 Video & Audioの機能
3.3.4 Video & Audio要素の記述方法
3.3.5 Videoを使った例
3.3.6 イベントを使った例
3.3.7 canvasとの連携
3.3.8 Audioを使った例
3.4 Geolocation
3.4.1 Geolocation API
3.4.2 Geolocation
3.4.3 Geolocation APIの機能
3.4.4 Google Mapsとの連携
3.4.5 【TIPS】Android携帯でのGeolocation
3.5 WebSocket
3.5.1 httpの課題
3.5.2 WebSocketプロトコル
3.5.3 WebSocket API
3.5.4 WebSocketサーバ
3.5.5 WebSocketサンプル(シンプルチャット)
3.5.6 WebSocketによるリアルタイムウェブの実現
3.6 XMLHttpRequest level2
3.6.1 簡単なCORSの例(GETを用いたクロスドメイン通信)
3.6.2 特殊なヘッダを用いる場合のCORS : preflight
3.6.3 XHR2でクッキーを用いる場合(withCredentials)
3.6.4 XHR2を用いたバイナリーデータの送信(ファイルアップロード)
3.7 ストレージ/データベース
3.7.1 Web Storage(localStorage/SessionStorage)
3.7.2 Web SQL Database
3.7.3 IndexedDB
3.8 オフライン/キャッシュ
3.8.1 Offline/Onlineイベント
3.8.2 Application Cache

第4章 FlashとHTML5
4.1 グラフィック機能
4.1.1 ハードウェアアクセラレーション
4.2 大きな違いはビデオ
4.2.1 フォーマット(コーデック)
4.2.2 ストリーミングやフルスクリーンなど提供されない機能も
4.2.3 ビデオの提供サービスの立場
4.3 開発環境
4.4 競合するが、排他ではない

第5章 HTML5のプラットフォームとの互換性
5.1 プラットフォームの安定化
5.2 HTML5の相互運用性
5.3 HTML5の互換性
5.4 HTML5の設計原則
5.5 ベンダー固有実装と互換性、相互運用性

第6章 HTML5とブラウザーベンダーの動向
6.1 開発の重点はHTML5対応と高速化
6.2 各ベンダーの対応
6.2.1 アップル
6.2.2 グーグル
6.2.3 モジラ
6.2.4 オペラソフトウェア
6.2.5 マイクロソフト
6.3 各ブラウザーのcanvas/video対応
6.3.1 canvas対応表
6.3.2 video対応表

第7章 HTML5とモバイル
7.1 スマートフォンの広がりとモバイルウェブへの需要
7.1.1 Androidの隆盛
7.1.2 モバイルウェブへの需要も高まる
7.2 モバイルとHTML5の機能
7.3 モバイルを席巻するWebKit

第8章 各仕様の策定状況とロードマップ
8.1 W3Cの勧告プロセス
8.1.1 大きな仕様は勧告に年月を要する
8.2 HTML5仕様の現状
8.2.1 アクセシビリティーに関する対応
8.3 関連仕様の動向
8.4 デバイスAPI仕様の登場
8.5 CSS3の動向
8.6 新機能の普及とブラウザーへの対応
8.7 HTML5の課題と今後の展望
 
索引