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世界のマイクログリッドと再生可能エネルギー2011

[太陽光/風力発電から蓄電池、法規制、各国のプロジェクトまで]

本書の概要

本書では、近年のスマートグリッドの取り組みの高まりや、震災後のエネルギー計画の見直しなどの背景を踏まえたうえで、マイクログリッドを構成する技術やプロジェクト動向などを解説している。

発売中

執筆者
新井宏征
発行所
株式会社インプレスR&D
判型
A4判
ページ数
206P
発行日
2011/07/26
価格
CD(PDF)+冊子版:本体価格95,000円+税CD(PDF)版:本体価格85,000円+税
カテゴリー
エネルギー
スマートグリッド
商品コード
16428
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本書の内容

大きな被害をもたらした「東日本大震災」は、原子力発電所も直撃したため、私たちが近年経験することのなかった、深刻な電力危機を引き起こしている。

このような背景を受け、従来の大規模な発電の仕組みに頼らない発電方法に注目が集まっている。具体的には、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの導入を増やし、蓄電池を併用することで、これらを安全に、かつ効率的に運用しようというマイクログリッドの動きが注目されている。

本書では、近年のスマートグリッドの取り組みの高まりや、震災後のエネルギー計画の見直しなどの背景を踏まえたうえで、マイクログリッドを構成する技術やプロジェクト動向などを解説している。

第1章では、マイクログリッドの定義やスマートグリッドなどとの関連性について、続く第2章から第4章まではマイクログリッドを構成する技術を解説している。

第2章では分散型電源について、第3章では蓄電池について、第4章ではマイクログリッドの制御技術について紹介している。

第5章では、国内外におけるマイクログリッドのプロジェクト動向を解説し、第6章では、マイクログリッドを導入する場合に考慮すべき国内における規制を紹介する。最後の第7章では、まとめとして、マイクログリッドの今後についての考察を紹介している。

本書は、スマートグリッドシリーズ第7弾。

目次

第1章 マイクログリッドの定義とその特徴

1.1 東日本大震災後の状況
 1.1.1 電力の需給逼迫による計画停電へ
 1.1.2 政府による電力需給対策
 1.1.3 今夏(2011年夏)以降の具体的な需給対策
1.2 マイクログリッドの定義
 1.2.1 分散型で、冗長性が高いエネルギー供給システム
 1.2.2 マイクログリッドの定義
 1.2.3 マイクログリッドの課題
 1.2.4 マイクログリッドを利用する目的
1.3 マイクログリッドとスマートグリッドなどとの関係
 1.3.1 マイクログリッドとスマートグリッド
 1.3.2 スマートハウス
 1.3.3 スマートコミュニティ
1.4 マイクログリッドの構成要素

第2章 マイクログリッドと分散型電源(再生可能エネルギー等)

2.1 分散型電源の定義とその種類
 2.1.1 分散型電源の定義
 2.1.2 分散型電源の3つの分類
 2.1.3 新エネルギーを包含する再生可能エネルギー
 2.1.4 「再生可能エネルギー」という用語の背景
2.2 再生可能エネルギーの動向
 2.2.1 再生可能エネルギー導入の意義
 〔1〕各種電源の発電量当たりのCO2排出量
 〔2〕「ネットワーク型電源」と「オンサイト電源」
 2.2.2 代表的な再生可能エネルギー発電
 〔1〕バイオマス
 〔2〕水力:中小規模水力発電
 〔3〕地熱発電
 〔4〕再生可能エネルギーのコスト
 2.2.3 世界における再生可能エネルギーの導入状況
 〔1〕全世界のクリーンテクノロジー分野への投資
 〔2〕地域ごとに見た投資額
 〔3〕技術ごとに見た投資額
 2.2.4 全体の傾向
 〔1〕国別の比較
 〔2〕日本
 〔3〕国ごとの伸び率
2.3 太陽光発電の技術とビジネス動向
 2.3.1 太陽光発電の技術動向
 2.3.2 太陽光発電の導入状況
 〔1〕世界の太陽光発電の導入状況
 〔2〕FIT制度(固定電力買取制度)の導入
 〔3〕RPS制度
 2.3.3 太陽光発電のビジネス動向
 〔1〕目立つ中国企業の台頭
 〔2〕SolarCity社:「太陽光発電サービスプロバイダー」ビジネスを展開
 〔3〕国内におけるメガソーラー導入状況
 2.3.4 太陽光発電の今後
 〔1〕太陽光発電のコスト
 〔2〕太陽光発電のシステム価格と発電コスト
2.4 風力発電の技術とビジネス動向
 2.4.1 風力発電の技術動向
 〔1〕水平軸型の風車
 〔2〕垂直型の風車
 〔3〕注目される洋上風力発電
 2.4.2 風力発電の導入状況
 〔1〕主要国における風力発電の累積導入量
 〔2〕日本と主要国の風力発電導入推移(累積)
 2.4.3 風力発電のビジネス動向
 〔1〕風車は約2万点の部品で構成される
 〔2〕日本企業の事業活性化や産業育成にも重要な分野
 〔3〕風力発電機の世界市場シェア
 〔4〕日本が風力発電産業において苦戦している理由
 2.4.4 風力発電の今後
 〔1〕風力発電におけるシステム価格と発電コスト
 〔2〕太陽光と比較して圧倒的に安い風力発電
2.5 燃料発電型エネルギーに関する技術とビジネス動向
 2.5.1 熱とガスの活用
 〔1〕有望なコージェネレーション
 〔2〕コージェネレーションの効率は75~80%
 〔3〕3つのコージェネレーションの形態
 2.5.2 熱やガスの事例
 〔1〕スマートエネルギーネットワークとは
 〔2〕まずは家やビルといった単体から

第3章 マイクログリッドに不可欠な蓄電池とそのビジネス動向

3.1 蓄電池の種類・役割とマイクログリッド
 3.1.1 電池の種類と役割
 〔1〕化学電池と物理電池
 〔2〕化学電池:「一次電池」、「二次電池」、「燃料電池」
 3.1.2 マイクログリッドを支える蓄電池(二次電池)
 〔1〕分散型電源の不安定さを吸収する蓄電池
 〔2〕日本国内における電池の総生産量/総生産額
 〔3〕リチウムイオン電池が注目される理由
3.2 蓄電池のビジネス動向
 3.2.1 蓄電池の利用シーンによる分類
 3.2.2 系統用蓄電池の動向
 〔1〕系統用蓄電池として導入されるNAS電池
 〔2〕分散型電源の大量導入とNAS電池
 3.2.3 需要側定置用蓄電池の動向
 〔1〕活発化する家庭向け蓄電池の市場投入
 〔2〕期待される安価な家庭用の蓄電池
 3.2.4 次世代自動車用蓄電池の動向
 〔1〕需要が高まる次世代自動車用の蓄電池
 〔2〕緊急時における電力供給源となる「電気自動車」
 〔3〕蓄電池の再利用:カスケード利用(段階的利用)
3.3 蓄電池の今後の動向
 3.3.1 今後もリチウムイオン電池が成長
 3.3.2 リチウムイオン電池の伸び率は毎年10%以上

第4章 EMSが制御するマイクログリッドの世界

4.1 供給側寄りから見たマイクログリッド制御
 4.1.1 安定性・経済性・安全性を目的に制御
 4.1.2 安定性と経済性のバランスが重要
 4.1.3 需給バランス制御(安定性の確保)
 〔1〕マイクログリッドと商用電力系統を連系させる場合
 〔2〕マイクログリッドを単独運転させる場合
 4.1.4 最適経済負荷配分(経済性の確保)
 4.1.5 需給バランス制御の考え方
4.2 需要側から見たマイクログリッド制御
 4.2.1 需要側におけるEMSのイメージ
 4.2.2 HEMS、BEMS、CEMSの関係
 4.2.3 日立のCEMSの例
4.3 マイクログリッドの制御に関する標準規格
 4.3.1 IECにおけるマイクログリッドに関する標準規格
 4.3.2 注目される「IEC 61400-25」規格
 4.3.3 米国のNISTはPAP07でガイドラインを作成
 4.3.4 活発化するマイクログリッドの標準化

第5章 世界におけるマイクログリッドプロジェクトの動向

5.1 世界におけるマイクログリッド
5.2 米国におけるマイクログリッドプロジェクト動向
 5.2.1 CERTSのマイクログリッドの例
 〔1〕CERTSが取り組むシステム
 〔2〕CERTSのDER-CAMモデルを応用した取り組み
5.3 欧州におけるマイクログリッドプロジェクト動向
 5.3.1 欧州「第6次FP」のMore Microgridsプロジェクト
 5.3.2 欧州の「SET Plan」(戦略的エネルギー技術計画)
 5.3.3 欧州「第7次FP」の9項目のテーマ
5.4 日本におけるマイクログリッドプロジェクト動向
 5.4.1 八戸市のマイクログリッド
 5.4.2 住友電気工業のマイクログリッド
 5.4.3 清水建設のマイクログリッド
 〔1〕「シミズ・マイクログリッド」を提唱
 〔2〕「シミズ・スマートBEMS」の3つの機能

第6章 マイクログリッドに関する法規制の動向

6.1 電気事業の仕組み
 6.1.1 電気事業法で定められている電気事業の定義
 6.1.2 需要家の区分と現在の電力自由化の範囲
6.2 分散型電源導入にかかわる法規制等
 6.2.1 分散型電源設置にかかわる法規制等
 〔1〕分散型電源などの導入の際の法的な手続
 〔2〕「電気工作物」の分類とその内容
 6.2.2 分散型電源の系統連系に関する法規制等
 〔1〕「独立システム」と「系統連系システム」
 〔2〕分散型電源の系統連系の可否
 〔3〕単独運転と連系連携
 〔4〕単独運転を防止する措置の必要性
6.3 分散型電源導入促進に関する施策
 6.3.1 RPS法
 〔1〕RPS法とは
 〔2〕RPS法の対象となっているエネルギー
 6.3.2 固定価格買取制度
 〔1〕固定価格買取制度の「現行制度」と「新制度」の比較
 6.3.3 クレジット制度
 〔1〕クレジット制度とは?
 〔2〕東京都の「再エネクレジットガイドライン」
 〔3〕グリーン電力証明書の役割
 〔4〕京都議定書で導入された「クリーン開発メカニズム」

第7章 成長を続けるマイクログリッドの今後

7.1 震災復興とマイクログリッド
 7.1.1 復興に向けた基本的な考え方
 〔1〕復興構想7原則
 〔2〕マイクログリッドに近い復興構想
 7.1.2 復興に向けたエネルギー関連の指針
 〔1〕スマートコミュニティとスマートビレッジ
 〔2〕スマートコミュニティとスマートビレッジの違い
7.2 マイクログリッドの今後
 7.2.1 世界におけるマイクログリッドの今後
 7.2.2 日本におけるマイクログリッドの今後
7.3 日本におけるマイクログリッド導入の視点
 7.3.1 地域の特性を活かしたゼロベースでの導入
 7.3.2 国内での主要な構成要素の導入促進
 7.3.3 エネルギー分野以外への注力
 〔1〕EUにおける「欧州スマートシティ」プロジェクト
 〔2〕今回の震災と「Smart Living」
7.4 まとめ:長期的な視点で地域づくり、国づくりを!